九州の有名温泉地と特徴・観光情報～別府編～について詳しくご紹介

小・中学校の修学旅行が九州方面だった人にとっては、別府温泉は懐かしい思い出の1つかもしれません。温泉地にあふれる独特のにおいや「地獄巡り」の印象的な風景など、非日常的な体験ができる温泉郷として有名です。
古い歴史を持つ別府温泉ですが、近年はリニューアルや新しいイベントなども数多く実施され、のんびり温泉巡りをしたい女性にも人気のスポットとなっています。

日本有数の温泉地、「別府」

別府温泉は、万葉集や風土記などにも記載がある、歴史の長い名湯の1つです。明治時代に温泉地として開発が盛んにおこなわれ、日本でも有数の大規模温泉郷として人気を博しました。平成の時代になって、「別府八湯」と総称される別府市内の温泉が強力タグを組んで新たな魅力を発信し、温泉巡りや町並み散策などの楽しみも倍増しています。

日本一の称号を数多く獲得

「別府八湯」と称される別府温泉郷は、その湧出量が豊富なことでも知られています。また明治期の開発により、自然の湧出泉17カ所から劇的に源泉が掘削され、現在のように全国に知られる温泉郷となりました。

別府市もHP内に「温泉」のページを設け、別府温泉の情報はもちろん、温泉豆知識や世界の温泉を紹介するなど力を入れており、「さすがは日本を代表する温泉都市！」と思わせてくれます。

▶【源泉総数　日本第1位】
別府温泉郷が2217カ所、同じ大分県の由布院が879カ所で2位に続いています。

▶【総湧出量　日本第1位】
別府温泉の総湧出量は83,058L/m、続いてやはり由布院が44,486L/mと第2位です。

（別府市HPより：http://www.city.beppu.oita.jp/sangyou/onsen/）

別府温泉の特徴・泉質

別府市に広く存在する、8つの主な温泉地を総称して「別府温泉」と呼ぶことが多いようですが、温泉地ごとに入浴施設は数多くあります。市営施設だけでも20近くあり、本格源泉掛け流しの温泉を100円で堪能できるところも！　施設によって泉質は異なるため、それぞれの特徴を楽しむことができます。

市内140以上の温泉・入浴施設が掲載された「スパポート」と呼ばれるスタンプ帳が発行されています。88カ所の温泉を訪れてスタンプを集めると「別府八湯温泉道名人」の称号をもらえるというスケールの大きさは、「日本一」を自負する別府温泉ならでは。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

【別府八湯の主な泉質（各施設によって異なります）】

浜脇温泉　炭酸水素塩泉・アルカリ性単純泉
別府温泉　炭酸水素塩泉・塩化物泉・重曹泉
亀川温泉　塩化物泉・炭酸水素塩泉
鉄輪温泉　塩化物泉・硫黄泉・単純泉・ナトリウム塩化物泉・弱アルカリ泉
観海寺温泉　ナトリウム塩化物泉・食塩泉
堀田温泉　硫黄泉
柴石温泉　混合泉・酸性泉
明礬温泉　酸性泉・硫黄泉・単純酸性硫黄泉・酸性明緑礬泉

別府温泉の周辺観光情報

別府温泉と言えばぜひ巡ってみたいのが「地獄」です。海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄の4つの地獄は「別府の地獄」として国の名勝にも指定されています。小学校・中学校の修学旅行で訪れた記憶があると言う人も、改めて足を運んでみると自然の壮大さにみとれるはず。

白池地獄や海地獄へも徒歩圏内の鉄輪温泉街は、温泉の熱を利用した美味しいものにたくさん出会える場所です。温泉の噴気を利用した地獄蒸し釜の高温の蒸気で一気に蒸し上げる、温泉地ならではの料理「地獄蒸し」をはじめ、小腹がすいたときにはたまらない豚まんなども売られています。

また、鉄輪温泉街では、土・日・祝の19時から21時の間、「湯けむりライトアップ」がおこなわれています。竹細工のオブジェや立ちのぼる湯けむりが、幻想的な夜を演出してくれます。
少し遠出を楽しみたいと言う人には、別府から湯布院に足を伸ばすのもおすすめです。

別府駅―由布院駅間のバスは約1時間に1本の割合で運行されています。約1時間の所要時間で運賃は900円。別府市内を抜けると鶴見岳、由布岳などの絶景が右手に広がります。別府と湯布院、日本で一、二を争う温泉地を巡る贅沢な旅を楽しみましょう。

別府市観光情報サイト　http://www.gokuraku-jigoku-beppu.com/
別府地獄組合公式サイト　http://www.beppu-jigoku.com/

時の流れを肌で感じる別府温泉に行こう！

自然の雄大さを感じさせてくれる別府温泉を訪れるには、大分空港からバスで向かうのが便利です。例えば東京―大分間のフライトは約1時間45分、大阪―大分間なら約1時間。大分空港からのバスは所要時間約50分。乗り換えの時間を入れても3時間ほどで到着できると考えれば、そこまで遠く感じませんね。

長い歴史を持つ別府温泉ですが、近年はとくにリニューアルに力を入れ、新しさを前面に出したPRが盛んです。各種公式ホームページでは、温泉はもちろん、食べる・観る・遊ぶといったポイントを押さえ、ツアー紹介なども満載の充実ぶり。ぜひ懐かしさと新しさの共存する別府温泉の旅を、計画してみてください。