吉本が仕掛ける「島ぜんぶでおーきな祭」って何？について詳しくご紹介

世界中には大きな映画祭がたくさんありますが、日本にも沖縄国際映画祭があるのをご存知の方は多いはず。実はこの映画祭が、「島ぜんぶでおーきな祭」の一環として開催されているのです。さらに意外なのが、その映画祭に協賛しているのが吉本興業株式会社だということ。では、なぜお笑いの吉本がそんなことをしているのでしょうか。

今回は「島ぜんぶでおーきな祭」とはなんなのか、またなぜ吉本がそんなイベントを始めたのかを紹介していきます。沖縄に興味のある人、映画に興味のある人、そして吉本に興味のある人は知っておきたい情報です。

島ぜんぶでおーきな祭ってどんな祭り？

2009年に開始された沖縄国際映画祭が、2014年に改称されたのが「島ぜんぶでおーきな祭」です。映画に限らず、ダンスやお笑い、ファッションやアートなど幅広い総合エンターテイメントの祭典として成長を遂げてきました。他の映画祭と異なるのはコメディ作品が多く、吉本所属のタレントが監督・出演する作品が多く上映されます。メイン会場である那覇市の「海の上うみそら公園」を中心に、国際通り周辺の会場で4日間に渡って開催されてきました。

次世代のクリエイターを育てるイベントでもあり、「クリエイターズ・ファクトリー2019　U-25映像コンペティション」として、25歳以下のクリエイターによる作品も募集しています。グランプリなど、受賞した方には、次回作の制作費として総額100万円が授与されます。また、ワークショップを受講する権利も与えられ、実際に過去にワークショップを受けてプロデビューを果たした方もいます。今後の映画界の底上げを担っているイベントといってもいいでしょう。

吉本が映画祭を続ける意義とは

沖縄国際映画祭は、2018年で10回目の映画祭の開催となりました。これまでには6億円以上の赤字が出る年もあったようですが、なぜ吉本が専門外の映画祭をここまで続けているのでしょうか。きっかけは2007年、松本人志監督による「大日本人」がカンヌ映画祭に招待されたことだと言われています。そこに同行したスタッフたちが毎年映画祭に行ってみたいと思い、日本に映画祭を作ったのがはじまり。

開始したころは、毎年数億円の赤字を続けながらも、100回の開催を目標にやっと10分の1まで達成した吉本。映画祭単体では赤字でも、映画祭がきっかけで芸人さんの新たな才能にスポットがあたれば回り回って、吉本全体の資産になるかもしれません。

「島ぜんぶでおーきな祭」という名前にも、沖縄本島全てをエンタメ創業の島にしたいと思いが溢れています。残り90回の開催で世界に通じるエンターテイメント産業を沖縄に作り出すことが目標だそうです。

島ぜんぶでおーきな祭の見どころは？

今や25万人を超える観客を動員するまでに成長した「島ぜんぶでおーきな祭」。その見どころはいったいなんなのでしょうか。メインはやはり映画の上映会。映画祭以降に公開を控えている新作や、日本では未公開の世界の作品も上映されます。アジア各国を中心に、世界中から期待の新作が集まります。

また吉本のタレントが、クリエイターになって創作した映画も数本上映されます。監督としてメガホンをとったり、役として出演したり、普段はなかなか見られない個性的な作品を楽しめます。当日はタレントによるプレゼンも実施されるため、映画に込めた思いを聞くこともできるのも楽しみの一つ。映画だけでなく、メイン会場では地元のアーティストと音楽やダンス、お笑いを一緒に楽しめるプログラムも用意されています。

祭がもっとも盛り上がるのは4日目の最終日。沖縄の魅力や才能を全世界に発信するのを目的に、よしもとのさまざまなエンタメコンテンツが披露されます。島ぜんぶでおーきなバンドのステージもあり、沖縄を代表するアーティストによるステージも楽しめるため、島せんぶがエンターテイメントで埋め尽くされるのです。

2019年は4月18日～21日まで開催

これまで10回開催されてきたお祭ですが、既に2019年の11回目の開催も決定しています。日程は4月18～21日で、今年のキャッチコピーは「化けろ！やりたいこと、全部やろう」となっています。まだ祭の内容は明確に発表されていませんが、各地で祭のために作られた作品の制作発表会が行われています。

ちなみに沖縄国際映画祭の特設サイトでは、各地のPRCMの募集と、2018年に投稿された作品の発表を行っています。「みらいへつなぐ、じもとのちから。」というテーマで動画作品を応募しており、グランプリを取ると地上波でのO.A.権と優勝賞金50万円が与えられます。国内だけでなく海外からも多数の作品が集まっています。あなたの地元の動画も投稿されているかもしれないので、探してみてはいかがでしょうか。腕に自信のある方は、地元を盛り上げるために作品を投稿してみましょう。

年に一度の祭典、島ぜんぶでおーきな祭を見に行こう！

吉本が沖縄で映画祭をしているなんて知らなかった、という方もいるかもしれませんが、実は10年も続き着実に世界を見据えたイベントに成長しています。沖縄が好きな人、映画が好きな人、お祭が好きな人、少しでも興味を持った方は、ぜひ沖縄で映画祭を楽しんでみてはいかがでしょうか。